僕は初めてオンラインポーカーを始めた頃、バッドビート（Bad Beat＝優勢な状況で勝てると思ったのに、思わぬ逆転負けをくらうこと）に対して、ひどく過剰反応していたんだ。フロップでトップペアかつ強いキッカーを持って、ほぼ勝った気分になった瞬間にリバーでまさかのカードが登場してしまう。そんなとき、負けた悔しさをどうしても引きずってしまい、次のハンドにも悪い影響を与えていた。実は、あなたも忙しい日々の合間をぬってプレイする中で、同じような感覚を覚えたことがあるんじゃないかな。
## 1. 導入（共感・感情）
バッドビートは、ポーカーを続ける限り誰にでも訪れる“宿命”のようなものだと思う。運が大きく絡むゲームゆえに、どうしても取れるはずのポットを逃してしまう瞬間がある。僕が本当に辛かったのは、バッドビート自体はもちろんだが、それによって自分を見失い、集中力が削がれてしまうことだった。あなたも「本当は勝っていたはずなのに……」というモヤモヤを、仕事や家事の合間に感じたまま、一日の残り時間を過ごした経験はないだろうか。
僕はそうした悔しさで、つい無理なリバーコールをしてしまったり、次のセッションでもアグレッシブすぎるブラフを連発してしまったりと、冷静さを失うことが多かった。負けを取り返そうと焦る気持ちが悪循環を生む。もし、あなたが同じ状況に陥ったら、ぜひ僕の体験談を参考にしてほしい。
## 2. 体験談（ミス・気づき）
ある日、僕はいつものようにオンラインポーカーをプレイしていた。そこそこ良いハンドをもらい、プリフロップでアグレッシブにベットし、相手を絞り込もうとした。案の定、フロップは僕に有利なカードが落ち、ターンでも相手を圧倒していると確信した。
ところが、リバーで相手が奇跡的なカードを引いて逆転負け。当時の僕はその一敗で完全にメンタルが崩れてしまった。何としても取り返そうと、さっきの相手に対して無謀なオールインを仕掛け、さらにチップを削られ……最終的には大敗。負けた金額以上に、自分の感情コントロールの弱さにショックを受けたんだ。
> 「ポーカーは確かに運の要素もある。でも、バッドビートで揺さぶられた心が招く失敗には、学ぶ余地があるんだ」
この失敗をきっかけに、僕はバッドビートにどう向き合うかを真剣に考えるようになった。大事なのは、“バッドビートを仕方ないものとして終わらせない”ことだと気づいたんだよね。そこには、まだ僕自身がコントロール可能な部分があったんだ。
## 3. ポーカースキルの学び
僕が最初に身につけたのは、**統計的視点**だった。ポーカーは一時的に不運があっても、長期的に正しいプレイをし続ければ期待値（Expected Value）をプラスにできるゲーム。バッドビートが起こる確率は決してゼロじゃない。でも、その確率が低いからこそ、勝ちが見込めるハンドをいくらでもプレイすべきなんだ。
それから、**ハンドレビュー**の重要性を思い知った。バッドビートを喰らったハンドでも、プレイそのものに問題がなかったかを後から分析するのは大切だ。「相手のレンジ（Range＝相手が持ちうるカードの範囲）をしっかり読めていたか」「ベットサイズ（Bet Size）は妥当だったか」など、振り返るべき点は多い。そこで自分が正しい判断をしていたなら、結果がどうであれ自分を責める必要はない。
次に意識したのは、**バリューとブラフのバランス**。バッドビートが発生すると極端にブラフを増やしてしまう人や、逆に慎重になり過ぎてバリューベットを打てなくなる人がいる。僕は前者のタイプで、取り返そうと早まってしまう。でも今は、その状況こそ冷静に判断すべきタイミングだと学んでいる。ちょっと狙いすぎかなと思ったら、一呼吸おいてからやるか、あるいはフォールドして次を待つくらいの勇気が必要だよ。
## 4. メンタル・行動のヒント
バッドビートでダメージを受けたときに僕が心がけていることを、いくつか挙げてみるよ。
– **深呼吸**: 頭が熱くなっていると感じたら、まずは深呼吸。脳に酸素を取り込み、感情を落ち着かせよう。
– **セッションの一時中断**: 焦りや怒りが収まらないなら、思い切って席を立つ。数分休むだけでリズムが変わる。
– **客観的な記録**: バッドビートを受けたハンドを書き留める。後で冷静に振り返ると「意外とこれが最善手だった」と評価できることもある。
– **ポジティブなセルフトーク**: 「悪運も含めてポーカーだ」「長期的に見れば僕の選択は間違ってない」と自分に言い聞かせる。
特にポジティブなセルフトークはバカにできないよ。自分の気持ちを盛り上げるよりも、中立的な事実を再確認するくらいの感覚がいい。バッドビートは自分だけが特別に引いてしまった不運じゃなく、誰にでも、どんな場面でも起こりうるもの。そう思うと、次のハンドを素直に迎えられる気がする。
## 5. 読者へのメッセージ
僕が繰り返し痛感しているのは、バッドビートを乗り越える力こそが、ポーカーを長く楽しむために必要不可欠だということ。あなたはすでに、日々の忙しさの合間を縫って学ぼうとする、強い意志を持っているはずなんだ。だから、バッドビートに遭遇して一瞬落ち込んだとしても、必ずそこから這い上がる方法がある。
僕は、このゲームの面白さは勝ちだけでなく、失敗や悔しさから学ぶ部分にもあると思っている。もちろん勝ってお金を増やしたり、最高のプレイを決めたりすると気分は最高だ。でも、思い通りにいかなかったハンドをどう処理するかが、あなたのポーカーライフを豊かにする決め手になると信じているよ。もし今バッドビートに苦しんでいるなら、ぜひ立ち止まって、自分の心に問いかけてみてほしい。「僕は今、学ぶチャンスを感じられるだろうか？」と。
挫けそうになっても大丈夫。僕はあなたの仲間として、常に応援しているからね。少しずつ、ゆっくりでもいい。一歩一歩、バッドビートを学びの糧にする思考術を手に入れていこう。そこにはきっと、あなたが望む成長への道筋があるはずだから。
